「節分」とは季節が変わる日(節目)の前日のこと。季節が変わる日は本来「立春・立夏・立秋・立冬」のことですが、こん日では立春の前日を「節分の日」と読んでいます。節分は節目に邪気(鬼)を追いやるためのもの。大寒から立春となる節目に鬼に豆をまいて追い払い無病息災を願います。いわゆる「豆まき」ですね。鶴岡八幡宮では弓の弦を鳴らし鬼を追い払う「鳴弦の儀」、舞殿で「福豆拾い」(整理券配布)が行われます。建長寺では、豆まきの前に大般若転読会が行われ「かっぽれ」が奉納。鎌倉宮では、鐘や太鼓で鬼を追い払う「鬼やらい」の神事が行われます。長谷寺では、力士や有名人などによる豆まきが行われます。豆まきでは、豪華賞品がもらえる当たり付きの豆もあり、大勢の参加者が一心不乱に豆を取ろうと手をのばす姿がみられます。
針供養は、折れたり曲がったりして使えなくなった針を、豆腐のような軟らかいものに刺してこれまでの労をねぎらうとともに、その日は針仕事を休み、裁縫の上達を祈る行事です。鎌倉では毎年2月8日に荏柄天神社で行われます。拝殿前に置かれた豆腐に次々と針が刺されてゆき、マチ針のさまざまな色が白い豆腐を彩ります。
大本山・法華経寺(千葉県)の道場で百日間水行などの修行を続けてきた修行僧が、日蓮上人ゆかりの長勝寺で成満後の水行を行います。団扇太鼓に先導されて水行場に入った僧たちは、禅姿で経文を唱えながら手桶の水を勢いよく浴びて、修行の仕上げの荒行を行います。凍てつく寒さのなかに熱気が伝わってくる、鎌倉の冬の風物詩です。